プレスリリース

2001年10月1日
日興コーディアル証券株式会社

2001年(平成13年) 日興コーディアル証券 創業部店長会議(9月30日)
有村純一(日興コーディアル証券株式会社取締役社長)発言要旨

はじめに

 日興證券グループはこの10月1日、持株会社体制に移行し、証券業は日興コーディアル証券が引き継ぎ、新たな創業を迎える。日興證券は80年以上の歴史をもった会社である。長い歴史の中では、我々が引き継いでいかなければならない素晴らしい伝統がある。しかしそれと同時に、時代とともに修正すべきもの、捨て去るべきもの、新しく付け加えななければならないものがある。我々は持株会社制度移行を機に、お客様から最も感謝され、最も信頼される我が国最高の金融サービス会社になることを決意した。「コーディアル」の名称は、我々の強い決意と新たに付け加えた価値観の象徴である。

経営改革

  • 日興グループの経営改革は、日興ソロモン・スミス・バーニーの設立以来、一貫して「お客様のニーズを見据えた改革」である。
  • 日本の消費者社会が急速に変化を遂げつつある今、日興コーディアルも「お客様本位」のリテール改革を実行する。
  • ○お客様本位のリテール改革における基本方針は以下の通りである。
    • 「お客様を囲い込む」のでなく「お客様に選ばれる」
    • お客様へのサービスを第一に考えた本社機能(事務、システム、コンプライアンス)
    • お客様に最も近く、かつお客様の状況を最も正確に把握している営業部店長が意思決定を行う「現場主義」の徹底
    • 組織は「個」を尊重し、「個」は組織に貢献する企業文化
      「お客様第一主義」と「個」を尊重する組織運営を具体化するための施策として、お客様満足度(Customer Satisfaction =CS)と営業社員満足度(Employee Satisfaction =ES)の向上を徹底するための「CS-ES委員会」(4月より実施)を、社長を委員長とした直轄の経営委員会として位置づける。

18カ月後の日興コーディアル証券

  • ○お客様の感謝 --- 「ありがとう」
    • お客様から一番たくさん「ありがとう」と言われる会社
    • お客様の「ありがとう」を喜びとする会社
  • ○社員の幸せ --- 働く喜び
    • 厳しいけれども、一番楽しく生き生きと仕事にチャレンジできる会社
    • 収益が上がって、一番報酬が多い会社
  • ○株主の満足 --- 株式会社としての責任
    • 株主の価値極大化を実現し、株主に貢献する会社

業務方針

お客様の信頼に応える営業姿勢を確立し、且つ適正な利潤を上げる経営を行うためには、より大きな営業の基盤が不可欠との認識に立ち、お客様満足度の向上を徹底し、預かり資産の拡大(アセット・ギャザリング)の一層の推進を全社的に行う。

  • お客様の苦情、意見、要望などを集約して対応するための「お客様相談室」の新設。
  • 全社的な預かり資産の拡大キャンペーン(アセット・ギャザリング)の実施。
  • アセット・ギャザリング促進のために数々の戦略を組みあわせて実施する。
  • (1)「お預り資産安心制度」
  • (2)株式委託手数料体系の見直し、チャネル別手数料の導入
    資料はこちらからご覧ください。
  • (3)「分散投資キャンペーン」
  • (4)日興イージートレードのサービス充実
    (日興イージートレードはこちらからご覧ください。)
  • (5)お客様の入金時の振り込み手数料無料化、IYバンク ATMでの入金対応、富士サイバーバンク等のネット決済など、入出金サービスの改善
  • (6)その他、お客様へのサービス・利便性向上のための方策を導入予定

チャネル政策

  • 独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)を通じて、地域に密着した営業体制を構築する。
     10月15日に約120名のIFAで業務を開始した後、早急に1000人体制を構築する。
  • 既存店の立地条件、コスト状況の精査を行ない、スクラップアンドビルドを図る。
  • 来店誘致型の出店を今後も継続する。
  • 新たに地域密着型訪問営業を行なう拠点としてのミニ店舗(ショップ)の出店を実施する。
  • 年内に足利市に第一号ショップを開設予定。

標準化され、コスト効率の高いサービス提供能力の増強

  • コールセンター機能をベースに「テレサービスセンター」の導入を行い、多数のお客様から、大量の注文・お問い合わせをいただいても、コストを増やすことなく、お客様に高い満足度と利便性を提供できる体制を作る。

コスト削減策

  • 店舗戦略、事務フローの見直し、業務のシステム化を行なうことで、固定費の大幅圧縮を継続する。

最高水準のコンプライアンス(法令遵守)態勢の確立

  • ○最高水準のコンプライアンス態勢実現のための施策として、以下の事項を実施する。
    • コンプライアンスに関する社内ルールを抜本的に見直す。
    • 本社コンプライアンス部門から営業部店に対し、コンプライアンスを徹底指導する。
    • ITインフラを整備し、システム的にコンプライアンスが担保できる仕組みを導入する。
    • 検査部門を大幅に拡充して、自主的に検査できるようにする。

日興ソロモン・スミス・バーニー(NSSB)との連携

  • 法人部門は、NSSBと共にソリューション型の営業スタイルを徹底し、既存概念にとらわれない提案活動を続ける。
  • エクイティ・オファリング、M&Aの分野ではNSSBは国内最高の位置にあるが、現状に満足することなく、今まで劣後していた分野においても国内No1の地位を確保する。

経営のコミットメント

  • 日興コーディアル証券を我が国の金融機関で初めて、真にお客様本位の金融サービス会社とする。
  • 今後18カ月間でそのための改革を行なう。

以上